「海外」を意味するワードの違い | abroad, overseas, foreign

「海外」を表すワードはいくつかありますが、それぞれニュアンスや文法上の違いがあります。

【abroad】
発音 ... əbrɔ́ːd
副詞 ... 外国へ(に)(で)

【overseas】
発音 ... ˌəʊvəˈsiːz
副詞 ... 海外へ(に)(で)
形容詞 ... 海外の

【foreign】
発音 ... fɔ́ːrən
形容詞 ... 外国の

I want to go abroad.

I've worked overseas.

I want to go to foreign country.

abroad, overseas

abroad と overseas は自分の国以外の国や地域を表します。

この2つの意味は同じですが、少し異なるニュアンスもあります。
overseas は特に「海を渡る外国」を表す時に使われます。

日本は周りが海なので、他の国は全て「overseas = 海外」となりますが、他の国では別の国に行く際に必ずしも海を渡ることがないところもあります。
陸続きになっている国と国の場合はこのワードは当てはまりません。例えばフランスとドイツならお互い overseas とは言えません。

また文法上の違いもあるので使う際には注意が必要です。

「海外へ行く」というように副詞としてなら go abroad/overseas とどちらも使えます。
「海外の〇〇」といった形容詞的な使い方ができるのは overseas だけです。abroad の場合は、"〇〇 from abroad" といった形で「海外からの〇〇」という使い方になります。

to は必要なし

「〇〇へ行く」なら "I go to ~." 「〇〇に住んでいる」なら "I live in ~." と to や in などをつけますが、abroad にも overseas にもこれらは不要です。この単語の中にすでに to や in の意味が含まれるため、つけてしまうと2重表現になってしまいます。副詞として使う際には気をつけたいポイントです。

overseas を形容詞として使う場合は付けます。

foreign

foreign は外国のものや性質などを表すときに使われます。

foreign は「その国のものではない」、「異質」といった意味もあるワードなので、排他的・差別的に聞こえることもあるそうです。
例えば外国人という意味の foreigher は人によっては「よそ者」のようなニュアンスとして受け取られてしまう場合も。必ずしもそうとは限らないようですが、使う際には気をつけた方がいいかもしれません。例えば「外国人」という言葉ではなく「〇〇の国の人」といった方が良さそうです。