【little, bit, few】「少し」を表す英語の違い

日本語で数や量の「少し」を表す【little, few, bit】の違い。

【little】小さい、少し。「少し」の意味の場合不加算名詞に使う。
【bit】小さなかけら 、ごくわずか。
【few】「数は少ないけど少しある」というニュアンス。加算名詞に使う。

同じ「少し」でも量の違いがあること、何に対して「少し」と言いたいかによって使い分ける必要がある場合があります。

few は数えられる名詞に使われるので、1~5くらいのイメージ、bit は小さなかけらという意味から本当に少量のことが想像できます。
little も少ないを表しますが、ものやことによってはどれだけの量が少ないかは人によって変わるかと。お酒を10杯飲める人と1杯飲むのがやっとだという人では少しの量のイメージが異なることもあるでしょう。時間の「ちょっと」も状況や人によって数分なのか、数時間なのか変わると思います。こういった時の「少々、ちょっと」で使えるのが little です。

後に続くワードが可算名詞か不可算名詞かによって little もしくは bit か few を使うかが変わるので、ここもポイントです。

little と bit はほぼ同じ

【little の英英辞典】

【bit の英英辞典】

a small piece or amount of something:

bit | 意味, Cambridge 英語辞書での定義

「少し」という意味ならほぼ同じように使えますが、置き換えができないこともあるので、それぞれの意味はしっかりおさえておきましょう。

little も bit も同様なのは量がスモールなこと。little は「サイズ」が含まれ、bit は「小さいかけら」が含まれているところがポイントです。

「小さい〇〇だ」という意味があるのはlittleのみ。以下の文のように小さい男の子を表せるのは little だけです。

My son is a little boy.

bit を使うとそのものの「かけら」がイメージできます。以下のフレーズでは紙やコップのかけらを表していますが、little になるとサイズが小さいことになります。

a bit of paper

a bit of cup

「少し」を表す場合、カジュアルな場面では bit が使われやすいです。bit なら「ちょっと」、little なら「少し」といったイメージです。

Wait a bit.

Move up a bit, please.

little と bit を組み合わせて使われることもあります。これは little だけよりカジュアルな表現になります。

I just need a little bit of water.

"a little/bit" なら副詞句として動詞に対して少しを表し、"a little/bit of" なら形容詞句として名詞に対して少しの意味になります。

That animation was a bit boring.

Would you like to give us a little of your time.

「ちょっと」という言葉で、ご飯やおやつにちょっとしたものを食べた、ちょっとしたプレゼントを渡す、のような「ちょっとしたもの」ということを表す場合は bit ではなく a little something が使われます。

few

英英辞典では、little にも bit にも "amount" という量を表すワードが定義にありますが、few にはありません。
few は数えられるものに対して「少しの数、多くない」という意味になります。"a few milk" といった形では使われません。感覚としては5未満くらい。

He has a few friends.

It hasn't rained for a few days.

【参考】【a bit】 と 【a little】 と 【a few】 はどう違いますか? | HiNative

「a」 が前につくときとつかないときの違い

【little, few】少ししか「ない」という否定的なニュアンス。
【a little, a few】少ないながらも「ある」という肯定的なニュアンス。

単独のワードで使うと「ほとんど〇〇ない」という感じで「ない」ことに焦点が当たります。
「〇〇が少しある・いる」と言いたい場合は「a」をつけて表現します。

I had little money.

I had only a little money.

little 〇〇 より a little 〇〇 の方(少しあるという意味の方)が使われやすいようです。

ちょっとの違いですが、場合によっては伝えたいことと違った解釈になってしまうこともあるので覚えておきたいポイントです。

You have few friends.

You have a few friends.

上の文は「あなたにはあまり友達がいないよね」といった感じで、下の文は「あなたには少しは友達がいるじゃん」というニュアンスになります。場合によりけりですが、話すときは「a」をつけて「少しはある」と伝えた方が無難そうです。

また little も few も形容詞や名詞に当てはまるワードなので、単体では動詞の前に付けることはできません。a little/few の方が幅広い状況に使えます。

just がつくとさらにもう少し

"just a little bit" というと "a little bit" よりもう少し小さいイメージになります。「あとほんの少し」のようなニュアンスです。

only がつくとほんの少し

"only a few" や "only a little" というフレーズは「ごくわずか」という意味。few なら1,2くらいのイメージで little なら「ほんの少しの、わずかな量・サイズ」といったニュアンスです。

quite がつくと多いことを表す

quite a /few/little/bit といったフレーズをよく聞きます。

little/bit/few は「少ない」、quite は「とても」という程度の大きさを表すワードです。
little/bit/few に「a」が付くと「少ないけどある」という意味です。
なので、「ある」ことに焦点が当たり、「少ないものが多くある = とても多いこと」になります。

quite a few → かなりの数
quite a little/bit → かなり大きい・量が多い
quite some 〇〇 → かなり多い〇〇

【「とても」を表すワードの違いはこちら】
【very, quite, rather, pretty, fairly】「とても」を表す英語の違い